てがみ~未来への約束~

そんな私のことなど、

知ってか知らずか、

男はさらに顔をくしゃっとさせながら

言葉を続けた。


「俺、羽村流毅(はむら りゅうき)。

 去年入社したばっかで、

 つぐみちゃんとそんなに変わんねーかな。

 よろしくね」


「は、はぁ……」


“ハムラリュウキ”


なんだか、名前までチャラく感じるのは、

私の思い過ごしだろうか。


ひとまずこの場をおさめようと、

私は精一杯の笑顔を羽村さんに向けた。