かーくんの香りがほのかに残る部屋。


「答えは今じゃなくていいよ」


かーくんはそう言ってくれたけど、

私の心はもう決まってた。


こうして……


かーくんが私の家に来てくれた

その瞬間に。


でも、

今の私にはそれを伝える勇気が

出なかった。


ただ素直に、

自分の気持ちを伝えるだけなのに。


ううん。


たったそれだけのことが、

すごく難しいんだ。