てがみ~未来への約束~

口を固く閉じたままの私の頬に

そっと手を添えると、

羽村さんは優しい視線を向けた。


まるで、

小さな子どもをあやすような、

とびきりの甘い顔をして。


「俺はつぐみちゃんと一緒に

 大阪に行きたい。

 離れるなんて考えらんねー。

 だから、

 俺と結婚してくれないか」


プロポーズ。


それも羽村さんからの。


付き合ってもいない相手から、

こんな言葉を聞くとは思わなかった。