てがみ~未来への約束~

「こんな中途半端な状態で、

 大阪になんて行けねーよ」


羽村さんが声を振るわせて言う。


“かーくんじゃ、ない”


私を追いかけてきたのが

かーくんではなく

羽村さんだったことが、

私の中で大きなショックだった。


かーくんの気持ちが

もしかしたら揺らいじゃったの?


そう思ったら、

私の目から一粒の涙がこぼれた。


「ちゃんと……。

 ちゃんとつぐみちゃんに

 俺の誠意を見せたいんだ」


いつになく真剣な羽村さんに、

私はどうしていいか分からない。