てがみ~未来への約束~

声の抑揚も表情もない課長に、

私は思わず身を縮ませる。

――また、

かーくんとの距離が広がった?

そう思う反面、

――かーくんと本当に両想いなの?

という不安が

私の中いっぱいに膨らんでいく。

なんの言葉も出ず、

固まったままの私をそのままに、

羽村さんがいつものように軽口を叩く。

「課長、つぐみちゃんの言葉は

 ぜんっぜん気にしないでください。

 だって俺とつぐみちゃんは、

 “コーイウ仲”なんですから」

そういうや否や、

羽村さんが私をぎゅっと強く抱き締め

そのまま唇にキスをした。