杏奈の言葉に

真由の心は敏感に反応した。


激しい動悸が止まらない。


「真由、正直に言っていいよ。

 長嶋さんに何かされたんでしょ」


真由は静かに頷いた。


「やっぱり……。

 で、あいつに何されたの?」


杏奈は玲子への怒りを覚えつつ、

でも穏やかに真由に聞いた。


「あの、ね。

 ……靴の中に、画鋲を入れられたの」