初恋-はつこい-

真由は全身の力が抜け

その場にしゃがみこんだ。


「真由、大丈夫。

 私や花帆がついてるから」


杏奈の優しさに真由の心が温かくなる。


「……ありがとう。

 で、でも。これから、どうしたら……」


玲子にあんなビラを撒かれ、

真由は学校内に居づらくなってしまった。


これから全校生徒に

好奇な目で見られると思うと、

真由の動悸がどんどん早まる。


「私と花帆が全力で真由を守るから。

 だから真由は今まで通り過ごそ。

 大丈夫だから、安心して……」


杏奈はゆっくり声を掛けると

真由をそっと抱きしめた。


杏奈の気持ちがとても嬉しい。


しかし真由の心は、

言いようのない不安感と恐怖で

支配されていた。