ベッドの上に

無造作に置いた

肩掛けバッグを手に取り、

中から今日貰った

受験票を取り出す。


受験票の中には

“小宮南高等学校”の文字。


その文字を指でそっとなぞる。


どうか、香坂君と一緒に

小宮南に受かりますように……!


真由は目をつむりながら

心を込めて祈った。


この1年間、

こつこつと勉強を重ねてきた

努力と成果を

発揮する時が刻々と

近付いていた。