初恋-はつこい-

突然のことに、

真由は動揺を隠せない。


手で頭を押さえながら

きょろきょろしている真由に、

花帆はドアの方を

指差しながら言った。


「ほら、あたふたしないで。

 リビングから

 電話持ってきな」


花帆の言葉を受けても

まだ真由の心の迷いは消えない。


すると今度は杏奈が口を開いた。


「ほーら。

 香坂君と話したいんでしょ。

 だったら行動あるのみ!

 早く電話持ってきな」


親友二人の強引な言葉に、

真由は心揺れながらも

部屋を出てリビングへと向かう。