花帆は真由の肩を

ぽんと優しく叩く。


「で、真由の気持ちはどうなの?」


……私の、気持ち……


花帆に尋ねられ、

真由は改めて心の中を整理する。


「私……やっぱり香坂君が好き」


真由の言葉に花帆は深く頷く。


「だったら、

 土屋君にそのこと言わなきゃ。

 あいまいにしてたら

 土屋君にも悪いよ」


花帆のアドバイスに

真由はこくんと頷き、

「うん。私、

 土屋君にちゃんと伝える」

と自分に言い聞かせた。