初恋-はつこい-

暗闇で感じた衝撃と風。


あれは玲子が

圭輔に近付いた時の

ものだったのだ。


頬を赤く染めて

にっこり笑う玲子。


ふと玲子が真由の方を向いた。


真由と目が合うと

玲子は鬼のようにキッと睨み、

圭輔を引っ張るように

階段へと誘導し去っていった。


……せっかく香坂君と

一緒の時間を過ごせる

はずだったのに……


真由は言いようのない

深い悲しみで、

自然と目から涙がこぼれた。