初恋-はつこい-

「香坂君?」


辺りを見回しながら

もう一度圭輔を呼ぶ。


しかし、

圭輔からの返事は聞こえない。


真由は不安と恐怖に襲われ、

震える足で

なんとかきもだめしを抜け出した。


出口を出た瞬間の明かりが眩しく、

真由は暫くの間、目を細めた。


「あ、香坂君」


真由は慌てて圭輔の姿を探した。


すると数メートル離れた所に、

玲子と腕を組んで歩いている

圭輔の姿があった。