いまだ心躍る真由は

微笑みながら杏奈に聞いた。


「杏奈たちのクラスは

 決まってるの?」


すると杏奈は

静かに首を左右に振った。


「ううん、まだ。

 真由たちは?」


杏奈に聞かれ、

真由もまた首を振った。


「うちのクラスもまだだよ」


と言いつつ、

真由の心はふわふわと

宙に浮いていた。


「もう、真由。

 ちゃんとしなきゃダメだよ!」


突然の杏奈の大声に、

やっと真由の表情が変わった。


「あ……。ごめん」


「分かればいいのよ」


そう言うと、

杏奈は真由の肩をぽんと叩いた。


「文化祭まであと2週間……。

 どうにか今日中には

 決まるといいね」


杏奈の言葉に

真由はこくんと頷いた。