初恋-はつこい-

圭輔がゆっくりと

真由の寝ている布団に近付く。


圭輔が近付く毎に

真由の鼓動が早まる。


真由から約30センチ程

離れた場所にくると、

圭輔は静かにその場に座った。


近すぎず、

離れすぎない微妙な距離。


それもまた

真由の緊張を高めていた。


暫くの沈黙の後、

圭輔が口を開いた。


「怪我の具合、大丈夫?」


真由が廊下で倒れていた事は

全生徒が知っていた。


ただ、なぜそうなったのかは

先生を含め誰も知らない。


真由は顔を真っ赤にしながら、

「う、うん。大丈夫」

と言い、笑顔を見せた。