「みんな揃いましたか?」

図書委員会を担当する

司書の先生が声を掛けた。


「これから1年、

 皆さんには図書委員として

 頑張ってもらいます。

 学年の枠を越えて団結していきましょう」


そう先生が宣言すると、

3年から順に自己紹介するように指示した。


「3年1組の香坂圭輔です。

 宜しくお願いします」


圭輔が少しうつむきながら軽く挨拶した。


その姿を真由はじっと見つめた。


そして改めて自分は

圭輔が好きな事を実感した。