「ちょっと、菅野さん」


まるで鋭利な刃物のような

鋭い口調で呼ばれ、

真由は背筋が凍りつく。


ゆっくりと振り返ると

そこには、

人を見下すような

視線を向ける玲子と、

そのすぐ後ろに

エリとカヨが玲子を

守るように立っていた。


「な、長嶋さん……。な、なに」


恐る恐る真由が

玲子に問いかける。


玲子はさらに目を光らせながら、

「ちょっと、いいかしら」

と、手招きしながら真由を誘う。


どうしたらいいのか分からないまま、

真由はこくんと

小さく頷き玲子に従った。