初恋-はつこい-

……香坂君と

希望の高校が同じなんだ。


偶然にも圭輔と志望校が

一緒だったことに嬉しさが溢れ、

真由の顔が自然と緩んでいた。


「真由、よかったね」


花帆が真由の頭を

軽く撫でながら言った。


「ほんっと、真由ってば

 分かりやすいよねー」


いたずらっぽく杏奈が言う。


杏奈の言う通り、

真由は感情がそのまま顔に出やすい。


「だってー、嬉しいんだもん」


語尾にまるで音符のマークが

付いているかのように、

真由の言葉全てが

軽やかに踊っている。


しかし

それは長くは続かなかった。