電車に揺られること5分。


小宮南高校の

最寄り駅に到着した。


駅から高校までは

歩いて5分の好立地。


真由たちは期待に

胸を膨らましながら

高校へと向かった。


「あ、あれ……」


杏奈が何かに気付き

真由の肩をぽんと叩いた。


「どうしたの、杏奈」


不思議そうに

杏奈の顔を見ながら聞く。


「校門にいるのって……」


杏奈の指差す方を見てみると、

見覚えのある

すらっとした長身の影が見えた。