「小宮南って、

 制服がめっちゃ可愛いんだよね」


花帆が目をうっとりさせながら言う。


今から行く小宮南高校は、

有名デザイナーが

手がけた制服が魅力の一つだ。


「ねぇ、花帆。

 まさか、それだけで

 希望してるんじゃないよね?」


杏奈が疑いの目をしながら

花帆に尋ねる。


「え、それだけじゃ駄目なのー」


花帆は杏奈の予想通り、

制服だけで希望しているようだ。


「花帆っぽい決め方だよね」


微笑みながら真由は言った。


「もう、2人とも

 私を馬鹿にしてるでしょ」


花帆はそう言いながらも、

楽しそうに笑いながら

真由と杏奈をつついた。