「5番、若葉中学校」


真由たちの祈りがより一層強くなる。


「11番、谷原中学校」


……最後の1校に入ってて、お願い!


「17番、桜野中学校」


「キャー!」


真由たちの学校名が呼ばれた瞬間、

叫びにも似た歓声が起こった。


部員一斉に立ち上がり

お互い喜びを分かち合う。


これまでの努力が

最高の結果で結ばれた。


真由は感極まって大粒の涙が流れた。


“吹奏楽部の一員で、

 本当に良かった”


喜びを分かち合う真由の姿を、

圭輔は遠くから

優しい目で見つめていた。