「そっか。進路希望……」


真由の頭に圭輔の顔が浮かんだ。


「まーゆっ」


後ろから花帆に呼び掛けられ、

思わず体がびくんとした。


「今、

 香坂君のこと考えてたでしょ」


花帆に言い当てられ、

真由の頬がほんのり染まる。


「やっぱり。

 気になるなら、探ってみよ」


そう言うなり、

花帆は真由の手を取り引っ張った。


「ち、ちょっと花帆。

 待って……」


戸惑う真由をよそに、

花帆はぐいぐい真由を引っ張る。


2人が1組の教室の前に着き、

杏奈を呼ぼうとした時、

突然目の前が真っ暗になった。