里美は混乱した。


ジェイクとの握手が出来なかった上に、

せっかく仲良くなれた葵とも

離れてしまった。


しかし、今の里美には

どうすることも出来なかった。


ふと視線を下にすると

ベッドの横に置かれている荷物を見つけた。


「せっかくのプレゼントも、

 渡せなかった……」


手紙を添えたジェイクへのプレゼントが、

とても寂しそうに映った。


里美は深い溜息をついた。


―――ガチャ


部屋のドアが開き、

一人の男性が入ってきた。