どうやら

ジェイクの所属する事務所

のようだ。


事務所内の一番奥の部屋に

2人は通された。


そこにはスーツ姿の男の人が

窓の外を見て立っていた。


里美は

これから何が起こるか

分からない恐怖感で、

まっすぐ立っていられなかった。


「Tom……」


ジェイクが男の人に呼び掛ける。


振り返ると男の人、

トムが無表情でこちら静かに見た。


「ジェイクの会見、見たよ」


トムのあまりにも

冷たい言葉に里美は身構える。


「今までの2人も側で見てきた」


里美は逃げ出したい衝動に駆られたが、

それを察したジェイクが

優しく里美の肩を抱いた。