『眠くても
腹は減るんだよなぁ』

先生はまたコンビニの
棚に目をやった

『このゼリー
かなり美味いんだよ』

先生は子供みたいな
笑顔を見せた

『先生ゼリーとか
好きなの?』

先生は照れ笑いをした

『わたしも買って
帰ろっと。
美味しくなかったら
先生の味覚疑うよぉ』

『俺の味覚は確かだ!』

先生の笑顔が好き

今はわたしだけに
向けられてる笑顔だ

今だけ独り占め

『先生の味覚を信じて
同じの買おっと』

わたしは先生と同じ
サンドイッチとゼリーと缶コーヒーを手に取った

一緒にレジに向かって
先生の後ろに並んだ

『おごってやるよ』

そう言って、無理やり
わたしが持っていた
サンドイッチとゼリーと缶コーヒーを取った

『ダメだよ!先生』

わたしの言葉は
無視されてしまった