『今日、夏海の家に
泊まってもいい?』

みどりが目を真っ赤に
しながら言った

先生に送られる帰り道でわたしはみどりの
言葉に頷いた

先生はホッとしたような表情を見せた

重い空気を乗せた
先生の車は
わたしの家に着いた

みどりと一緒に
先生を見送った

『夏海、ごめんね』

『何が?』

『せっかく先生と
過ごせる時間
だったのに』

『そんな事ないよ。
心配しないで』

結局食事も出来なかったわたしたちは、家で
ご飯を食べた

ママが気を遣って
いるのがわかった

今日も先生が泊まると
思い込んでいたママの
表情は、複雑そうだった

部屋にみどりの布団を
敷いて、座り込んだ