とてもドキドキしていた

夏海のおかげで
しまっちと一緒に
食事をして
2人きりで帰れた

しまっちが
照れくさそうに
彼女の話をした時の顔がずっと頭から離れない

こんなにしまっちを
好きになるなんて
思ってなかった

ずっと夏海にも
話せなくて、苦しかった

そんな心の闇から
救ってくれたのは
他でもない、夏海だった

いつも夏海と一緒に
喜怒哀楽を共にしてきた

そんな夏海が先生に
恋をしてしまった時

どう対処してあげれば
いいのかわからなかった

叶うわけがない…

正直、そう思っている
あたしが居た

そんな夏海を
見守り続けてきた

夏海が先生と結ばれた日

夢じゃないかと疑った

教師と生徒の恋愛なんてありえない

夏海がまた、泣かされるだけだと決め付けた

夏海の過去の姿を
見ているあたしには
もう夏海の悲しい笑顔を見るのは、ごめんだった

でもそれは
あたしの思い込み

夏海と先生の愛は
深いものだった

夏海が居ない時に
先生に聞いた事がある

『先生は、夏海の
どこが好き?』

って

『牧野は、夏海の
どこが好き?俺さ
夏海の笑顔が
大好きなのに、何度も
泣かせて、我慢させて。俺って最低だろ?
でも、気付いたら
夏海の事ばっかり
考えてるんだ。たぶん
俺は自分でも
わからないくらい
夏海が好きなんだ。
今の俺から、夏海を
取ったら何もなくなる』

先生は照れながら言った

先生には夏海が必要で
同じように、夏海にも
先生が必要なんだ

夏海の恋を叶わないと
決め付けた事を後悔した