そして、また訪れる
別れの時

駅まで送ってくれた先生

『別れが辛くなるから
ここでいいよ』

改札口で別れを告げる

人目を気にせず
わたしの目からは
涙がこぼれた

先生はわたしを片手で
抱き寄せて、軽く頭を
ポンッとたたいた

『またすぐに
会えるから』

わたしは頷くだけ

電車の時間は
容赦なく近付いてくる

一週間過ごした先生との時間は、あっという間に過ぎた

『先生、またね』

わたしはもう一度
先生に近付いて、小声で

『先生愛してる』

と言った

突然のわたしの言葉に
先生は驚いている

きょとんとして
目を大きくしていた

その表情に、わたしは
自然と笑顔になった

改札口で手を振る先生に何度も振り返って
手を振った