あれから、みどりが
凌と会って話をしたと
聞いた

凌は…

ため息をついたみたい

すべて感情を打ち明けたみどりに対して
凌の第一声は

『お前らは、自分を
苦しめる事しか
出来ないのか?』

だったと言う

お前らという言葉には
わたしも含まれて
いるんだろう

凌は、賛成出来ないと
言ったみたい

みどりはわかってると
冷静に答えられたと
強がりを言った

わかってるなら、簡単に諦められるはずなのに
それが出来ないんだから

それは間違いなく
みどりの強がりだった

そんな強がりを言った
みどりの様子を心配した凌から電話が
かかってきた

凌にもみどりの
辛さが伝わり、それを
間近で見ているわたしの心配をしてくれていた

人を好きになる事は
止められない

それを改めてわかった

みどりがしまっちを
好きになった事が
とても重大な事で
それを応援出来ない
わたしと凌は
もどかしい気持ちで
いっぱいだった

みどりの辛さを
よくわかるわたし

わたしを見てきた凌にも辛さが伝わる

凌は相変わらず
かおりとの愛を
深めていた

正直、羨ましかった

好きな人が傍にいる

それが当たり前だと
思っていたから

凌は今でも時々
わたしと先生の
心配をしてくれる

凌はため息をつきながら心配事がまた増えた
と言った