『夏海に話したら
なんかホッとした。
ずっと言えなくて
苦しかったんだ』

みどりは作り笑顔で
わたしを見た

瞳は涙で潤んでいた

『辛い思いさせて
ごめんね。話しにくい事話させてごめんね』

『そんな事ないよ。
大丈夫。隠してる事の
方が、よっぽど
辛かったから』

しまっちの声が
グランドから響き渡る

みどりはまた
グランドに目をやる

2人でグランドを
見下ろした

『凌には言ったの?』

『うんん。
まだ言ってない。
あまり会ってないしね』

『言うつもり?』

『うん。今まで1人で
抱え込んできたけど
凌なら冷静な意見を
言ってくれそうだし
話してみるよ』

『そっか』

わたしが見上げた青空はどこまでも澄んでいた

初めて授業を
サボったわたしたち

でもそれが、もっと
友情を深めてくれた