先生にしまっちの
彼女の事を聞いた

彼女は美穂さんと言って今は保母さんを
しているらしい

しまっちが
わたしたちの高校の
先生になる事が
決まった時に、近くの
保育園に就職したんだと言っていた

『いつか、4人で
会おうな』

先生が言ってくれた

先生の前では
わたしの心のひねくれは言えなかった

本当は不安で
たまらなかったのに

『楽しみだよ』

嘘をついた

先生が

“美穂”

と呼び捨てにしてる事も

わたしの胸を刺した

美穂さんという
会った事もない人

何だかわたしが入れる
世界なのか
不安でたまらない

先生が居たら
きっと大丈夫な
はずなのに

今日は月が雲に
隠れていた

わたしの心模様を
察しているようだった