『夏海との事
本気なのかよ?
単刀直入に
言わせてもらうけど
遊びなら、今すぐにでも別れて欲しい』

俺の話を軽く鼻で
笑い飛ばしながら

『そんな事言いに
わざわざ来たのか?
だったら
心配いらねぇぞ』

とタバコの煙を吐いた

『あいつ、本当に
幸せな顔をしてるんだ。
それを裏切るなら
俺は許さない』

山本は、タバコを
灰皿に押し付けた

『自分でも、中学生に
恋をするなんて
思ってなかったよ。
バカだなって、最初は
自分でも思ってた。
もちろん気持ちは
言わないつもりだった。
だけど、気付けば
夏海を追いかけてしまう俺がいるんだ。
年甲斐もなく。
そんな俺を笑うなら
笑えばいい。
それでも俺は
夏海を好きだから』