「あのさ、俺がいなくても大丈夫?」



「……。」




「ごめん、それだけ聞きたかったんだけど。忘れて。」




「……大丈夫だよ。確かに最初はってか今もトラがいないと寂しくてたまらないけど、今の私にはこのストーンがあるから!!」




私がそう言ってストーンを夕日にかざした



ストーンはトラの瞳と同じように輝きを増してキラキラとしていた





「ねぇ、トラ。今まで楽しかったね。」




「楽しかった。」




「幸せだった?」




「幸せだった。」




「もう、会えないんだね。」




「そうだな。」





私たちはポツリポツリと言葉を交わしていった



だんだん小さくなる私の声に耳を澄ましてはっきりとトラは返事をしてくれた




私が完全に俯いた時にはポッタッと涙が足元に落ちた