「茉莉果様も、成人になられましたら、いつでも"私が"お連れいたしますよ。さぁ乾杯いたしましょう」 綺麗なピンク色のカクテルを差し出すと、彼女はふて腐れた顔でそれを受けとる。 「かんぱい」 グラスが合わさり、そっと微笑む。 お嬢様の桃色の唇にグラスが触れて、少し液体を含み「美味しい!」と声をあげてから、それを飲む。 深く沈み込むソファー、彼女は俺に寄り添うように座りなおす。 「近すぎませんか? お嬢様」 「だって……他の人たち、みんなこうやって座ってるわ」