懸命にその場をどうにか言い逃れようとするものの、小岩井の視線は痛い。

普段のボンヤリボソボソなキャラとは一変、如何なる死者をも見逃さない、処刑執行人としての一面を覗かせる。

この真摯且つ厳しい眼の前では、陳腐な言い訳や嘘など看破されてしまうだろう。

その視線に耐え切れず。

「あ!僕、明日も早いんだった!」

右足にはまり込んだままの棺桶に素早くダイブする柩。

「遅刻したらいけないので、今日はもう休みますね!おやすみなさぁいっ!」

ちょ、この場で就寝て!