天神学園高等部の奇怪な面々24

右足を突っ込んだまま引き摺っている棺桶をゴソゴソと探る柩。

そう、抜けなくなって常に引き摺っていなければならないのなら仕方ないとばかりに、彼は棺桶を荷物入れとして活用していた。

「例えば!」

彼は勢いよく棺桶から何かを取り出す。

「冠婚葬祭用の礼服一式!」

何故今出したし。

「社会人たるもの、急な結婚式や葬儀の際に礼服は必需品でしょう!常に持ち歩くくらいの心構えが必要です!」

いや、影狩りと全然関係ないし。