天神学園高等部の奇怪な面々24

キョトンとした黒い瞳を輝かせつつ、キョロキョロと周囲を見渡すカラス。

かぁ、とも鳴かず、おとなしくその場に立ち止まっている。

「こ…こんばんは…」

カラスとはいえ、真夜中の学園に自分以外の存在がいた。

その事を心強く思ったのか、花音は話しかける。

「こんな時間に何してるの?…夜中だよ…?」

その台詞はそっくりそのまま花音にお返しします。

「この子は橘 花音ちゃんっていうんだぴょん、僕は五所川原だよぉ」

こんな時まで五所川原を介して話しかけるマメな花音。