毎日のように夢に出てくる男性。


[ キミをさがしている、
早く会いに来て! ]


毎回同じセリフ
そんな夢をみてから
もう一年が過ぎようとしていた。


今日は
あのセリフが一日中
頭から離れなかった。



「 キミをさがしている…かぁ? 」


「 どうしちゃったの、花梨?
何かの歌かな?
キミをさがしている…なんてさ。 」


私の独り言を聞き逃さなかった、
亜咲!


「 わかんないんだ。
今日の夢で言われた
言葉なんだけど…。 」


「 出会っちゃうのかな?
運命の人と…。
いやーん。
もう、ステキすぎる!
私もそんな夢見たい!! 」


「 運命の人ねぇ…。 」


そうつぶやきながら
一時間目の教科書を出した。


「 ねぇ、花梨。
運命ならさぁ。
この数学の授業から、
連れ出してほしいよね。
今日小テストだしね。 」


「 それ言えたねぇ
でも女子高だよ、ココ! 」


「 ありえないかぁ!
テストなんて嫌い!! 」


私は
亜咲の言葉を聞き終えてから…
頭痛がして…
急にメマイがした。