道化師は笑う[BL注意]

「お兄ちゃん。私、もぅ大人だよ??今から迎えに行ってあげる」


サーカス団のいるところの遥か遠くの、ある家の一室で、まだ幼さの残る少女が怪しげに呟いた。


「私もう知ってるの。お兄ちゃんは今、あの調教師のお兄さんにたくさん愛してもらってるんだよね??だから、私の愛だって受け止めてくれるよね??」



少女はいつ撮ったのかわからない、道化師の乱れた写真に口づけをして、そぉっと写真を胸のペンダントにしまった。


「大好きだよ。待っててね??」


部屋の中は沢山の血で赤く染まっていた。近くには少女に良く似た男の死体。

少女は男から解放され、道化師の元に向かった。