道化師は笑う[BL注意]

それからというもの、道化師は仕事に身が入らなかった。


「何をしてるの!!ヒロユキ!!」

「すいません母さん」


日に日に顔色も悪くなっていった。

目のしたには真っ黒なクマが出来ている。

だけどそれを誰も何も言わない。

いな。

誰も見ようとしなかった。


「よ!!なんか悩んでんのか??聞いてやるよ」


調教師はニヤニヤと笑いながら道化師に話し掛ける。

「ありがとうございます。でも平気です。それでは」


だが、道化師は調教師の顔も見ずに断った。

そうして道化師は早足に自室に戻った。