長すぎても好きじゃない。

 温かくて薄くて、妖艶に絡みつく感じがいい。



 馴染みのバーでカウンターの席に座る。

 年配のバーテンダーにいつものカクテルを作ってもらって、ぼんやりと店内を見回したとき。



 カウンターの奥の彼に、目が釘付けになった。