そんな私を余所に、
恭介は笑顔で続ける。
恭「俺が傘もってなければ
リサは絶対入れてくれるだろ?
リサと相合い傘しながら
一緒に帰れるもん。」
リ「・・・っ!?///」
心臓がうるさい。
雨の音に負けないくらい
音をたてている。
リ「な、何なのそれ。
口説いてるつもり?
私のこと、好きなの?笑」
ふざけて恭介のお腹を
肘で突っついた。
やばい。ほんとに顔赤いかも。
早く冗談だって笑って?
じゃないと、
笑ってごまかしてくれないと、
期待しちゃう・・・
恭「好きだよ。」
男の子の顔をした恭介が
真剣な声色で呟いた。
恭「ずっと昔から。
俺はリサだけが好きだ。」
目を見開く。
恭介が?私のことを?
恭「だから、さ。
俺以外と、相合い傘なんかすんなよな?」
私の耳元で、
昔よりも低くなった声が
ささやいた。
リサの隣は、
俺の特等席なんだから。
帰ろうぜ。と笑って、
してやったり顔の恭介が
手を差し延べてくる。
むかつく。
私の気持ちなんて
お見通し、ってか。
差し出された手を
そっと握り、歩き出した。
少し触れ合う肩が熱い。
リ「生意気なんだよ、ばーか」
照れ隠しに言ってやる。
隣にいる恭介も、
ちょっとだけ顔が赤い。
雨が止んでも、
離れてなんかやらない。
雨の日だって、
晴れの日だって、
あなたの隣は私の居場所。
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