「龍雅……」
「絶対、渡さねぇから。」
「うん……離さないでね。」


「お前が離せって言っても、離してやんねぇから。」


トクンッ…


心臓が跳ねる。


「んー…いつまでラブラブしてるつもり?授業始まるんですけど?」
「あっ!」
「………じゃあ、またな。」
「う、うん…」
「…クックッ…耳まで真っ赤。」


喉を鳴らして笑いながら、クシャッと頭を撫でられる。
その大きくて、温かい手から優しさが伝わる。
本当に温かくて、優しい人。

「……大好き…」

小さく呟けば、優しく笑ってくれた。