「……りゅ…龍雅…」


うわぁあー……

恥ずかしい恥ずかしい!!

男の子の名前なんて、苗字以外に呼んだことないんだもん。
ましてや、好きな人の名前なんて…

「………くそっ、本当に可愛いな、お前。」

急に出た嬉しい言葉。

「ふふっ…」

何か、龍雅が可愛く見えて笑ってしまった。

「何だよ、笑うな!」

赤い顔を手で隠しながら言う今までに見たことのない龍雅。
また、新しい一面を発見。
本当に本当に愛しい人。



「……今日、一緒に帰らねぇ?」
「ちょっと、私を忘れてもらっちゃ困るんだけど?」
「あ、茉智ちゃん!」
「………。」
「私も一緒に帰るから!!」
「龍雅、いいかな?」
「………あぁ…」
「ありがとう!!」
「ありがとう、鳳。」

(……邪魔が入った…)