私のヒーロー=ヤンキー君☆



授業が終わると、俺は誰よりも早く席を立った。

もちろん向かう先はりまのいる教室だが……

自分から会いに行くのは少し気が引けた。
学校の連中に怖がられ避けられてる俺が、りまみたいな女に会いに行って本当にいいのか?
りまも俺を好きだと言ってくれたが、他の連中は……

りまを避けるんじゃ?

そんなネガティブなことばかり考えていると、知らないうちにりまの教室の扉の前に来ていた。


トクンッ…


りまの横顔に心臓が跳ねる俺は、本当にどうしようもないくらいに、りまにべた惚れなんだと改めて実感した。

とりあえず、授業が終わるまで廊下で待つか。
窓側の壁に寄りかかって、眠さから下を向いて俺は立っていた。


風が心地良い。