授業が終わると、俺は誰よりも早く席を立った。
もちろん向かう先はりまのいる教室だが……
自分から会いに行くのは少し気が引けた。
学校の連中に怖がられ避けられてる俺が、りまみたいな女に会いに行って本当にいいのか?
りまも俺を好きだと言ってくれたが、他の連中は……
りまを避けるんじゃ?
そんなネガティブなことばかり考えていると、知らないうちにりまの教室の扉の前に来ていた。
トクンッ…
りまの横顔に心臓が跳ねる俺は、本当にどうしようもないくらいに、りまにべた惚れなんだと改めて実感した。
とりあえず、授業が終わるまで廊下で待つか。
窓側の壁に寄りかかって、眠さから下を向いて俺は立っていた。
風が心地良い。



