廊下の窓側に寄りかかって、また両手をポケットに入れて立っていた。 窓から入る風に髪を揺らして、鳳くんの周りだけ時間が止まったみたいだった。 「ほら、見とれてないで行ってきなよ!!」 「わっ、茉智ちゃん…」 茉智ちゃんに背中を押される。 振り返ると、ニッと笑って私を見た。 茉智ちゃんが親友で良かった…… 「鳳くん!」 私は鳳くんに駆け寄った。