「……はじめての感情に頭が働かなくて、整理ができなくて……それで、お前の笑顔を見て気づいた。」 鳳くんが、梯子を使わずにその場からスタッと飛び降りた。 「知らないうちに、俺は武宮に惹かれてた。」 どうしてだろう。 「気づけば武宮を目で追って。」 君はずるい。 「武宮を探して。」 君が発する言葉は。 「声が聞きたくて。」 私を嬉しくさせる。 「気づいたんだ。俺は武宮のことが………」 溢れる涙が止まらない。