「……何で、追いかけて来たんだよ…。」 頭上から、優しく低い声が聞こえた。 「え……」 振り返って少し上を見ると、入り口の扉の横の梯子の上にあるタンクの手前に鳳くんが片膝を立てて座っていた。 「……また、泣いてんのか…?」 「……おお、と、りく……」 「……何て顔してんだよ。」 鳳くんは、いつもの無表情で言った。