私のヒーロー=ヤンキー君☆




廊下を走るのは私だけ。

鳳くんに追いつけない。


「はぁ、はぁ…」


やっぱり男の子は歩くの速いのかな…なんて思いながら。

君の背中を探して走る。

屋上への階段を駆け上がって、扉を開けた。


ガチャッ…‼︎


ぶわっ…


外の眩しさと一緒に、暖かい風が扉から吹き込んだ。


「鳳くん!!」


鳳くんの姿はなかった。
嘘つかれちゃったのかな…
しつこい女だと思われたのかな。
私……嫌われたのかな?