ガチャ… 屋上の扉を開けると、フワッと柔らかい風が俺の頬を優しく撫でた。 何だか、武宮に似た暖かさを感じた。 ゴロッ、と屋上に大の字になって寝転ぶ。 少しひんやりと冷たいコンクリートの上。 見上げた空はどこまでも青くて、俺の気持ちなんてほんのちっぽけなものにさえ思えるくらい晴天で、柄じゃないが綺麗だと思った。 「あー…何なんだろうな…何で、武宮なんだろうな。」 さっきからそれしか考えてねぇじゃねぇか。 駄目だ。 完全に頭の中の9割が武宮で占められてる。