「だから言ったでしょ。女だからって甘く見てると痛い目みるわよ、って。私、去年空手で全国行ってるんだから。柔道でも県で優勝してるの。なんなら、投げてあげましょうか?お兄さん方!!」
そう言えば、後ずさって、
「この女は駄目だ、引くぞ!!」
と言って逃げて行った。
「まったく、見くびってもらっちゃあ困るのよ。あっ、りま…りま!!」
私はりまが行った道に走って行った。
けど、りまの姿はなくて…
鞄が落ちていた。
りまと、りまのケータイはなかった。
「りま…りまが……拐われ、た…?」
頭の中が、真っ白になった。



